先日の話なのですが、「そう言えば、私が昔、お金を貸してあげた友人がいる!」と思い出しました。
早速、貸したお金を返してもらおうとFacebookのメッセンジャーで連絡をとってみました。
友人からは返信あったものの、なにやら反応が悪く(鈍く)、早く切り上げたそうな印象。
こちらも感情をおさえて、借金の返済を直ちにお願いたいと伝えると、今は返せる余裕がないとのこと。
このような場合にはどう回収したら良いのでしょうか?
私はふだん借金を必死に返していますが、今回は回収する側です。
なんとか返してもらえないか、回収の方法を調べていると、意外と気づくことが多いものでした。
(取り急ぎ、もう友人と思っていないので、以下、知人と書きます。怒)
目次
知人の状況
整理すると、お金を貸している知人はこういう状況です。
・他にも数人から借金をしている
・消費者金融からの督促にも対応している
・今は1円も返済できるお金がない
・住所は教えてくれているが、引っ越す予定(うそ?)
この知人は、他の友人からも借金をしていたものの返せなくなってしまい、踏み倒したいと考えています。
逃げられないように、踏み倒されないように、回収する方法を考えてみました。
借金の踏み倒しはそもそも可能なのか?
結論としては、借金の踏み倒しは可能です。
ざっくり、借金には「会社などの専門機関からの借金」と「友人、家族といった個人からの借金」の2通りに分けられます。
借金の時効成立について
借金には時効が存在し、以下のように決められています。
・専門機関からの借金→5年(商事消滅時効)
・個人からの借金→10年(民事消滅時効)
お金を借りた側(知人)は、上記の期間が経過したうえで、内容証明郵便を送付して時効を主張(援用)することで、借金を踏み倒すことが可能になります。
一方で、私のようなお金を貸している場合は、踏み倒しされてしまうリスクがあるので、時効を無効化する対策をとる必要があります。
知人の借金の時効をなくす方法
時効をなくすためには以下のうち、いずれかの対策を取る必要があります。
1円でもお金を返してもらう
時効を無効化するためには「債務の承認」をしてもらう必要があります。
債務の承認とは、例えば、相手側に「自分は借金をしていますよと認めてもらうこと」でOKです。
時効期間を過ぎていても、いなくても構いません。
まず、友人の借金の踏み倒しを無効化したい場合は、少しでもいいのでお金を返してもらうようにしましょう。
裁判所に訴えて返済の請求を行う
裁判所に依頼してお金を返してもらうように訴えるのも一つの手段です。
具体的には、「友人が借金を返済してくれない旨を直訴する」「支払催促をする」といった方法を取る必要があります。
裁判所への正しい手続きで支払催促を行うことで、裁判を行うより安く費用を抑えらます。
また、差し押さえができる可能性が生まれます。
※以下のような手段では踏み倒しを無効にできません。
・口頭で言う
・手紙やはがき、電報、自作の催促状を送る
また、踏み倒しをする際は内容証明を送付することで成立しますが、踏み倒しの無効化の場合は内容証明の送付ではできません。
ただし、時効までの期間の延長(6ヵ月)は可能です。
また、内容証明は返済の催促を促すための脅しとしても有効です。
脅しとしての目的で内容証明を送る場合は、「いつまでにいくらお金を返さないならば強制執行や裁判を行います」という旨を伝えると良いようです。
このように、裁判所に正式な手続きを行ったうえで、催促を行うのも手段の一つです。
「強制執行(差し押さえ)」は最終手段
裁判所を通じて催促をしても知人が応じない場合は、最終手段に移らなければなりません。
それが「強制執行」になります。
強制執行とは、法律で認められた借金を無理矢理取り立てる手段です。
相手が裁判所を通じて提出した返済催促に返済しない、あるいは不都合な回答をしてきた場合、裁判に持ち込まれます。
あるいは、裁判所の判断によって相手側の資産状況の調査をしてもらった上で、お金を返してもらえます。
ただし、差し押さえできる財産の範囲は決められており、かつ申請の手順は複雑なため専門家に依頼するなど手間がかかります。
このように、差し押さえはあくまで最終手段であるという認識を持っておく必要がありそうです。
知人の借金踏み倒しを無効化する際の注意点
借金踏み倒しを無効化する際に注意しなければいけない点もあります。
無理矢理取り立てしようとするのはNG
無理やりお金を取ろうとしたり、脅しをかけてしまうと恐喝罪などの罪にあたるリスクがあります。
そのため、踏み倒しを避ける際は節度を持った行動を行わなければいけません。
住所や連絡先を確保すること
逃げて借金を返済しない…といったトラブルを避けるためにも、確実に連絡がつく手段の確保をしておきたいものです。
・電話番号
・LINE
・相手のSNS
・実家の住所、電話番号
など。
特に実家の連絡先はとても重要です。
滅多に変わることなく隠しにくい情報というのと、友人の親御さんに事情を話した上でお金を返してもらえる可能性もあるためです。
ただし、相手に連絡先を変えられてしまえばそこで終わりになってしまうリスクもあるため、注意です。
借金をする、友人にお金を貸す際には記録を残す
何より、お金を貸したり借りる際はしっかり互いに納得のいくルールを決めた上で、書面やデータなどで貸し借りの記録を残しておくのが一番です。
証拠がないと誤魔化されてしまったり、裁判時に不利になる可能性もあります。
相互意思の確認にも繋がるため、記録を残しておくのはマストですね。
結論
知人が借金を踏み倒すことは可能ですが、10年間お金を返さない上で、こちらから催促されないことが条件となります。
なので、知人が踏み倒すのは、こちらでしっかり対策をとっていると回収に近づきます。
また、知人に借金の踏み倒しをすることで裁判や強制執行のリスクがあります。
そうなる前に、互いに相談の上回収できればと考えています。
知人が借金の踏み倒しをすること自体はできないこともなさそうですが、私も知人も互いにメリットがありません。
納得いく形で回収をすすめられればと思います。
私も回収できると借金返済が少し楽になるので、心してかかります。